2011年12月1日木曜日

アフリカへの移住

1年前まではアフリカに移住するとは夢にも思わなかった。大学を卒業して17年以上が経ち、人生では折り返し地点に差し掛かっていた。「40にして惑わず」と孔子は語ったようだが、自分にはできなかった。30後半でカリフォルニアのMBAを卒業して、日本の民間企業に戻り、数年働いていたが、10年後の自分を想像できず苦しんだ。そんな時に、日経新聞で、某アフリカの国際機関が就職説明会を東京で開催するとの記事を目にした。日本人職員を増やすという目的のようだ。国際機関は以前から興味があったので参加してみた。

説明会において、「アフリカの皆は目を輝かせながら仕事をしている」という日本人理事の一言で、アフリカに興味を持った。そういえば、5年前に通信の仕事で初めて訪問したアルジェリアも急成長していた事を思い出した。

今回のアフリカの訪問は今年で3回目。国はチュニジアである。1回目はGWにチュニジアに訪問し、カナダ人の局長に対して、就職の直談判をしに行った。帰りのフライトの直前に、アメリカ人の職員とチュニスのDowntownで食事を終えた後、車に戻った際にスーツケースとリュックサックの全てを盗まれていることに気がついた。ドアの鍵がこじ開けられていた。同年1月の革命の後で治安が悪化していたようだ。 幸いにパスポートとチケットは身に着けていたので帰国はできた。

2回目の訪問は7月。同機関における面接の為に訪問した。面接において自分の気持ちを正直に話した。「私はアフリカを援助の対象と見ていない。これから成長する市場として見ている。今日はアフリカに対して、自分の人生をかける為に日本から来た。」この一言で採用してもらったのかもしれない。

今回はいよいよ移住である。日本の会社において退職の挨拶をした時には心が震えた。今まで守られていた日本における地位や年収を捨てて、アフリカに移住しなければいけないと。仲間とも別れなければいけない。そして家族ともしばらくお別れである。

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