アフリカの国際機関の研修を受け始めて、再認識したことがあるが、それは多様性である。同じ研修を受けている若手入社組も合わせて、総勢20名ほどのメンバーであるが、出身国はカナダ、フランス、ドイツ、スペイン、イギリス、日本、韓国をはじめとするアフリカ以外の国を始め、チュニジア、アルジェリア、モロッコ、エジプト、ガーナ、ブルキナファソ、レソト、エチオピア、ナイジェリア、シエラレオーネ、ボツワナ、モーリシャス、ベニンとアフリカからの出身国も様々である。
アフリカの国際機関での公用語は英語とフランス語であるが、当然ながら、フランス語を母国語とするものもいるが、英語を母国語とするものもいる。二つの言葉を何の問題なく扱えるものもいるが、どちらの言葉も母国語でない私のようなものもいる。研修はフランス語か英語で同時通訳を利用して進められるが、二つの言葉が入り組んでの説明会であり、誤解が生じやすい。同時通訳もフォローできないことがあり、私にとっては説明や質問の意味が理解できないことも多々ある。
人種も、白人から、アラブ系、インド系、アジア系、黒人と様々であるが、アフリカの黒人でも顔つきと体格が様々である。仲良くなったボツワナ出身のM氏によると、南のアフリカ人と比べて、西アフリカ人の方が体格が良いという。また、ナイジェリア出身のJさんはナイジェリアの北部の出身であり、所謂一般の黒人よりも色が白い。宗教も南部はキリスト教が多いそうだが、Jさんはイスラム教であり、ブルカをまとっている。
研修前は英語ができれば問題ないと言われたが、それは今では間違いであることを認識した。本当の意味でのコミュニケーションを図る為には、フランス語の習得は欠かせない。40歳を過ぎてから、新しい言葉の習得は難しいが、出来るだけチャレンジしてみたいと思う。