
国際的なビジネスの場合には、英語かフランス語で商談が行われることが多い。契約書も現地法のみならず、フランス法、イギリス法に準拠して、それぞれの言語で締結されることが多々ある。また最近は、フランス語圏(フランコフォン)の若いビジネスパーソンでも英語が話せる者が多く、英語で商談が進められることが多い。
しかし、英語による商談と言っても、その”話す”英語は多種多様である。私も、この1年数か月間、アフリカに住んでみて、様々な国の同僚、顧客、パートナーと英語で話をしてきたが、当初はあまりも多様なアクセントに戸惑った。私は過去に華僑やインド人の英語も克服してきたつもりなので、癖のあるアクセントには多少の自信があったが、その期待はすぐに裏切られた。私の印象では、東アフリカのケニア、ウガンダ、タンザニア人の英語は解りやすいが、西アフリカのナイジェリア人や、南アフリカのボツアナ人の英語は聞き取るのに一苦労である。最初はその人達の英語のレベルを疑ったが、メールで受け取るWritten English(書き言葉)は素晴らしい。基本的には高い教育を受けたネーティブのレベルである。
ちなみに、アフリカは距離が広いので、容易にFace to Face(対面)の打ち合わせをするのが困難である。従い、電話会議でビジネスが進められる事が多い。アフリカ移住後の当初、ナイジェリア人と電話会議を行うことが多かったが、アフリカの国際電話の音質は極めて悪く、相手が早口でアクセントが強く、更に子音を明確に発音しないので、聞き取れない場合が多かった。最初の頃は電話会議の後には、何とも言えない頭痛に襲われたのを覚えている。
最近、ようやく仕事や専門用語に慣れ、また、アフリカの話題に明るくなってきたことにより、昨年とは段違いに理解度が増したが、それでも電話会議の時は未だに憂鬱である。
以前、同僚のアメリカ人に相談したところ、『心配するな。俺も何言っているのか判らない事が多い。判らない時には聞き返すが、正直、集中しないと聞き取れない。』とコメントしていた。また、ある同僚から聞いた話は、西アフリカ人の同僚が会議中で英語でまくしたてたが、東アフリカの人達は唖然として、『誰か今何言ったか分かったか?』と仲間同士で顔を見合わせるばかりだったという。
転職することによって駐在する機会を失ってしまったが、その代わりに、カリフォルニアのMBAに留学したのは30後半になってからである。受験の為に改めてTOEFLやGMATを勉強し、入学してからも、大学院の駐車場の屋上で大声を出しながら、夜中にプレゼンの練習していたのはつい4~5年前の事である。MBAから帰国した後も、毎日、通勤中や夜中にIPodで英語のニュースを聞き続けて、それが元で難聴になってしまった。
アフリカに来てからは電話会議における英語の聞き取りと、書く英語で散々苦労である。自ら選んだ道とはいえ、『いばらの道』は果てしなく続く。心が折れそうになることがあるが、様々な国の素晴らしい仲間に出会える喜びは格別である。愚痴はこれくらいにしておかないと罰が当たるかもしれない。
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